Ethan Mollick著「Co-Intelligence: Living and Working with AI」
ウォートン・スクールで起業やイノベーションを教えている著者が、人工知能(AI)と人間がどう共同作業するか案内する本。
比較的短い本ながら、AIの歴史やいま話題の大規模言語モデル(LLM)の分かりやすい解説など、背景となる知識と具体的な利用のヒントがうまく融合されている。本の内容の一部にGPT-4にこういうプロンプトを与えて文章を書かせたらこうなった、という実例も交えつつ書かれており、もはやAIとの共著。AIを擬人化して捉えてしまうのは技術の間違った理解につながるけれど、使用する際はプロンプトを通してあえて擬人化して性格や役割を与えたらうまくいく、とか、「AIにすべてを任せるのではなく補助道具として利用するべきだ」として実際に著者が教えている授業で学生たちにAIをどう課題に利用するか説明している部分など、参考になる。
