Bobby Hundreds著「NFTs Are a Scam / NFTs Are the Future: The Early Years: 2020-2023」
ストリートウェアのブランドを成功させそのキャラクタを使ってNFTアートにも進出した著者が「NFTは詐欺だ / NFTこそが未来だ」という二つのポジションからNFTについて論じる本。
もちろん著者はNFTアートの関係者で、とくにスマートコントラクトを通してアーティストが自分が作ったアートがその後の価値上昇から利益を得ることができる仕組みに期待を寄せているのだけれど、いま現在のNFT業界が投機を中心に回りすぎていてアートが蔑ろにされがちなことや、詐欺や不正の温床になっていることは否定しない。しかしそれらはアートの世界やスニーカーをはじめとするストリートブランドの世界でも起きていることで、必ずしもNFTに特有の問題ではない、と著者。もしかしたらそれらの問題によって今あるようなNFTは潰れるかもしれないけれども、相互乗り入れ可なメタバースが一般化する際、ブロックチェーンやスマートコントラクトの技術を使ったアセット管理が必要になることは信じている様子。
わたし自身、メタバースもNFTも技術的な点はともかく「だからなんなの？」というレベルであまり理解できていないのだけど、NFTがただの投機やコレクションの対象ではなく機能的な価値を持つにはやっぱりメタバースが必要なのね、というのはわかった。知らんけど。でもメタバースにもNFTにも現時点では全然魅力を感じないんだよね。
