Juli Berwald著「Spineless: The Science of Jellyfish and the Art of Growing a Backbone」
クラゲ好きによるクラゲ好きのためのクラゲについての本。著者は海洋生物学で博士号を取りクラゲに人生を捧げたサイエンスライター。わたしもクラゲ好きなので楽しく読めた。クラゲは温暖化や海洋酸性化のバロメータとして語られたり、大量発生して発電所の冷却施設を麻痺させたり、ほかの魚の漁獲量に影響を与えたり、あとふつーに泳いでいる人を刺したり、悪いニュースに取り上げられがちなので、クラゲ大好きすぎるクラゲ研究者の中には、彼女のようなサイエンスライターを警戒する人もいたらしい。巨大なエチゼンクラゲを捕まえに日本の対馬の漁船に乗せてもらう話とかも。クラゲ研究では日本の学者がかなり活躍している様子。予備知識ゼロでアジア系食品店で食用クラゲを買い、店員さんに言われた通りにサラダにして食べた著者すごい。そしてその日「たまたま」外出して一緒に食卓を囲むことがなかった夫と子ども。あと、ペットにした３匹のクラゲにそれぞれ「ピーナッツ」「バター」「ジェリー」と名付けた話好き。
