Tali Sharot & Cass R. Sunstein著「Look Again: The Power of Noticing What Was Always There」
なにか一つのシンプルなアイディアについて短くまとめる本を量産しているキャス・サンスティーンせんせーが神経科学者と組んで出した新著は、人々の「慣れ」のメカニズムと効用についての本。
人間は良いことも悪いこともしばらく経験していると慣れてきて幸福感も不幸感も軽減していくが、それを理解することで人生の幸せを増やしたり辛いことをできるだけ楽にやり過ごすことができるとか、そういう話。悪いことにも慣れてくるとそれほど悪いと感じなくなるのは辛さが減るので一見良いことだけれど、同時にそれは悪い状況を変える意思を無くしてしまうことにもなるし、ヘイトやファシズムの緩やかな浸透を許してしまうことにも繋がるので要注意、といった内容も。
