Bernie Sanders著「Fight Oligarchy」
トランプの二度目の当選・就任後、AOCと組んで全国各地をめぐり大富豪らによる寡頭制に反対する集会を開いてきたバーニーおじいちゃんが、各地で訴えてきた主張を短くまとめた本。寡頭制とはなにか、どのようにして民主党と共和党がともに民衆を見捨てていったのかという解説とともに、人々が過去にどのようにして抑圧や危機に立ち向かっていったか、いまどのようにして民主主義と社会的公正を取り戻すか訴える。
バーニーはたぶん放っておけば何時間でも延々と演説を続けてしまえる人だと思うのだけれど、それをこうやってコンパクトにまとめて出版するのは大事。主張している内容の変わらなさやブレなさは昔から同じでさすがなんだけど、2016年に大統領選挙に出た当時から比べると人種やジェンダー、セクシュアリティについての語りがずっとこなれてきていて、トランプら極右権威主義者たちが移民やトランスジェンダーの人たち、その他のマイノリティに対するヘイトを利用して労働者を分断していること、そしてそうしたヘイトの政治利用と対決する必要性をきちんと主張している。芯の部分が一貫してるからめっちゃ頑固だと思いきや、あの年でまだアップデートできるバーニーやっぱすげえわ。