Ammon Shea著「Bad English: A History of Linguistic Aggravation」
英語の文法や用法をめぐる歴史的な論争についての本。世の中には他人の英語表現の間違いをあれこれ指摘してえらそーにする人がいるけど、この本はそうした用法のルールが必ずしも歴史的に一貫したものではなく根拠にも乏しいことを次々明らかにしていく。著者は2万ページを超える世界最大の英語辞書Oxford English Dictionaryをただひたすら読んで面白い単語や記述を紹介する「Reading the OED: One Man, One Year, 21,730 Pages」という怪著の著者。Bad Englishにもその偏執狂的な辞書の読み込みが垣間見られて圧倒的。わたしも辞書好きだけどそこまでの愛はさすがにないわ…