Stewart Reynolds著「Lessons from Cats for Surviving Fascism」
「Brittlestar」という別名で知られるカナダのコメディアン・ソーシャルメディアインフルエンサーが、ファシズムと戦う方法を猫から学ぶ本。64ページしかないめっちゃ短い本で、長めのブログ記事かネット動画といった感じ。
猫は言うことを聞かないし行動が予測不能で、かと思うと好き勝手に寝てるし、こちらが獣医に連れて行こうとすると隠れて出てこない。机の上でも棚の上でも飛び上がってきれいに並べたものを倒したり落としたりするし、お腹が空いたら人が寝ていてもにゃあにゃあ騒いだり体の上に乗ってきて食事を要求する。自分勝手なように見えて仲間思いで大きな犬から仲間を守ったり子猫に食べ物を分け与えたりもする。ファシストは物事を支配し制御しているという幻想にすがりたい連中なので、それに抵抗するには予測不能に動いて秩序を見出し、休むときは休む、隠れるときは隠れつつ、相手に要求を飲ませるためには手段を選ばず、また仲間を守るといったように、猫をお手本にするといいよ、という内容。
表紙や内容に一部、犬をファシストの代表みたいに描写しているところがあるので、そのあたり愛犬家の人にとっては納得いかないかもだけど、まあ赤ちゃんのときに猫みたいに飛び回っていたからキティちゃんと名付けられたうちのチワワはともかく、犬は秩序や序列を尊ぶっていうイメージは、幻想かもしれないけど確かにある。猫がそんなに素晴らしい革命戦士なのかどうかは、ネズミや鳥の意見も聞いてみたいところだけど。まあ楽しく読めばいいと思う。