Alok Sama著「The Money Trap: Lost Illusions Inside the Tech Bubble」
ソフトバンク・グループ代表取締役社長の孫正義を支えたインド出身の元投資銀行家による自叙伝。
狂人を自称し通常ではありえないようなレバレッジをかけた巨額の投資を繰り返す、(出自は在日韓国人だけど)日本の実業家・投資家としては型破りな孫正義のあれこれを身近で見てきた著者ならではのエキサイティングな話があるかと思ったら、それほどでもないというか、書かれている内容はすごいんだけど(ArmやNvidia関係とか)ニュース記事で読む以上の臨場感はあまりない。とにかく自分はWeWorkは駄目だって分かってたよ!と言いたいみたいだけど、本当にそう思っていたのならどうにかできたのでは。
わたし的に一番興味深かったのは、東京のある高級寿司屋で著者が食事をしていた時、ふと「女性の寿司職人を見かけないのはなぜか?」という疑問をぶつけると、そこのシェフは「女性は毎月ある時期に感覚が鈍るから一定の品質を維持できない」と答えた、という話。さすがに通訳の人が恥ずかしそうにしながらシェフの説明を訳してくれたそうだけど、だめだ日本…