Torey Akers著「Revolutionary Algorithms: A TikTok Manifesto」
TikTokでちょっとだけバズった経験のあるアーティストによるTikTokマニフェスト。短め。まあ、それだけなんだけど、中国政府の影響やアメリカ人のプライバシー侵害を口実としたアメリカ政府によるTikTok禁止令(アメリカ企業に売却しない限り閉鎖しろという命令)の実施が現実味を帯びるタイミングでの出版。
本書は1人のTikTokユーザ&クリエーターとして、そしてプラットフォーム資本主義やジェノサイドの問題について考える1人の若者として、TikTokを自分がどう使っているのか、ほかのユーザたちにどう使われているのか、という視点から書かれている。ていうか序盤はプラットフォーム資本主義についての概念的な話がいろいろ出てきて「いやそれは分かるけどあなたは何が言いたいの?」と思ったけど、だんだんおもしろくなってくる。中国政府の危険がどうこう言うけれどもそれって全部既にアメリカのソーシャルメディア企業がやってることだし結局アメリカ企業による支配を強化したいだけじゃない?ってそりゃそうだし、イスラエル政府によるパレスチナに対するジェノサイドの話題が広く拡散されている唯一の大手ソーシャルメディアとしての重要性も確か。ツイッターに続いてフェイスブックもヘイトスピーチ歓迎に向かうなか、一つくらい異色の大手ソーシャルメディアがあってもいい気がする。
まあ、わたし動画系ソーシャルメディア全般苦手なので、TikTokは通算で2時間くらいしか使ったことないけど。