Danny Caine著「How to Resist Amazon and Why: The Fight for Local Economies, Data Privacy, Fair Labor, Independent Bookstores, and a People-Powered Future」

How to Resist Amazon and Why

Danny Caine著「How to Resist Amazon and Why: The Fight for Local Economies, Data Privacy, Fair Labor, Independent Bookstores, and a People-Powered Future

アマゾン批判の本。だけどアマゾンで売ってるし、なんならアマゾン系列のオーディブルがオーディオブック版まで作ってる。著者はカンザス州ローレンスで小さな書店を経営している人で、店の向かいに大手チェーンの本屋ができて同じ本をより安い値段で売り出したときも、イベントや店員の知識やコミュニティとの繋がりなどで付加価値をつけて生き残ったけれど、本の販売そのものではなくプラットフォーム独占で儲けるアマゾンのやり方はもはや競争ですらない、と批判。出版したのはポートランドのジン出版・販売業者として知られるマイクロコズムパブリッシング。

この本ももとはジンだったものらしく、短い(126ページ)けど、それよりさらに短い(20ページ)のジンバーションもアマゾンで売ってるので間違わないよう注意。マイクロコズムはポートランドのジンコミュニティで昔繋がりがあったのだけど、中心となっている人によるDVやパワハラが批判を浴び、反省・謝罪文を出して自分を変えるようがんばりますと言ったと思ったら、すぐにほかの男性に対して「自分のように女性への暴力に向き合え」とえらそーに言い出して、さらにその後「DVだというのは自分に対する攻撃だ、実際には自分のほうが被害者だった」って言ったんだよねあいつ。DVだとされた行為は自閉症だから誤解されただけだと。で、その人の名前がこの本に出てくるから、そのたびに嫌な気分になった。内容に関係ないけど。まあアマゾンのさまざまな問題がわかる短い本としてはいいんじゃない?