John Lewis著「Carry On: Reflections for a New Generation」

Carry On

John Lewis著「Carry On: Reflections for a New Generation

20世紀中盤に起きた公民権運動の最後の巨人にして長年下院議員をつとめ去年の7月に亡くなったジョン・ルイスの最後の本。体調を崩し死が近づくなか最期まで答えたインタビューを構成したもの。本としてはテーマごとに短いエッセイがたくさんあるだけでまとまりもなく、内容も希望を保ち続けることの大切さや自分が過去に参加した非暴力抵抗や議会での行動(同性婚を禁止する「結婚防衛法」に反対票を投じるなど)について語るもので、大したことは書かれていない。でも死の直前までこの本のためにインタビューを受け続けた(コロナやジョージ・フロイド氏殺害事件などについても発言している)ルイス議員の遺言と思って最後まで読ませてもらった。

2012年にルイスが出した「Across That Bridge: Life Lessons and a Vision for Change」やかれの人生を描いたグラフィックノベル「March」全3巻もぜひ。